「呼ばれる講師」のお客様は誰なのか?主催者か受講者かエージェントなのか

「呼ばれる講師」のお客様は誰なのか?主催者か受講者かエージェントなのか


セミナー講師、研修講師、講演講師など、誰向けにセミナーや研修をしたらいいのか難しいですよね。

話しを聞きに来ている受講者がお客様だから、「ここの満足度がすべてでは?」と思われた方は、ちょっと意識を変えた方がいいです。間違ってはいないのですが、やっぱり危険です。

みなさんが、直接お金をもらう人は誰ですか?

研修エージェントや講演エージェントを通してお金をもらう場合は、受講者よりも、主催者よりも、エージェント会社の方が大切です。このエージェントの担当者が満足しない講座でしたら、次はありません。

研修エージェントや講演エージェントは、主催者を満足させるために、講師に要望をぶつけてきます。その要望を満たせなければ、エージェント担当者の顔をつぶすことになってしまうからです。

ここで難しいのが、研修エージェントや講演エージェント担当者のヒアリング能力です。あまりにもヒアリング能力が低く、エージェント担当者の意見を聞きながら研修や講演をしたら、逆に、主催者から「小言」を言われたことがあります。そんなときは、研修や講演の途中でも、少し主旨を変えるなんてこともします。

このようなことにならないためにも、事前に、主催者のところへ同行させてもらうこともあります。

主催者は、中小企業であれば、会社の社長ですし、大きな企業であれば人事担当者や企画担当者になります。イベントなどでは、営業担当者が主催者になることもあります。

主催者から直接お金をもらうこともあります。
その場合は、参加した社員の満足度が高くても、依頼した社長の評価が低ければ、そこで終わりです。

どちらにしても、あなたに直接お金を払ってくれる人が、あなたのお客様なのです。

 

受講者の満足はいらないのか?


研修や講演を聞いている受講者の満足度も大変重要です。

ですが、これは、直接お金を払ってくれる主催者やエージェントの要望を満たした後に、重要になるという項目です。どれだけ受講者の満足度が高くても、主催者やエージェントの要望を満たしていなければ、次に呼ばれることはありません。

主催者やエージェントの要望を満たしていても、受講者から評価されなければ、これまた次はありません。リピートされるのは、受講者の満足もなくてはならないものです。

まずは、お金を直接払ってくれる人の満足度を満たして下さい。

どれだけ講座の内容が良くても、
・メールの返信が遅い
・テキスト提出日などの約束を守らない
・時間に遅れてくる
・主催者には腰が低いが、エージェントには対応が悪い
・講座の趣旨がズレている

ここを徹底的に遵守してください。

その上で、受講者の満足度を上げるのです。

面白いもので、多少、受講者の満足度が低くても、依頼者が気に入ってくれれば、お客様にプッシュしてくれます。はやり、近くにいる人を大切にしなければいけません。

みなさんは、講師力を磨くために努力をするのは良いですが、「誰からお金をもらうのか?」を考えなければなりません。もしくは、「誰がこのイベントや研修を企画してくれたのか?」を考えなければならないのです。

講座の前の事前打ち合せは、絶対に欠かせませんよ!!

書籍『売れる言いかえ大全』(フォレスト出版)

重版決定!三省堂書店名古屋本店でランキング1位を取った『売れる言いかえ大全』。売れるセールスパーソンの「言葉づかい」を身につけて売上を爆増させる本です。

○お客様との別れ際に
売れない人は「失礼いたします」(しか言わない)
売れる人は「本日はお会いできてうれしかったです! 」

○クロージングの最後のひと言
売れない人は「契約していただけませんか?」
売れる人は「ぜひ一緒にやりましょう! 」

など合計100法則。400ページの鈍器本。