クロージングスキルが上がれば、売上が上がるのか?
クロージング力が上がれば、売上が上がるのか?
もっとお客様が欲しいので、クロージングスキルを上げたいという相談をよく受けます。
果たして、クロージングスキルを上げれば、売上は上がるのでしょうか?
私の答えは、「NO!」です。
リフォーム営業、住宅販売、自己啓発教材、保険営業、証券営業、セミナー講師など、実力主義の個人向けのセールスでは、クロージングスキル向上によって、売上を伸ばす余地があるかもしれません。
これは、まったく「クロージング」をしていない人に、スキルを指導した場合です。ある程度経験があるのに、成績が良くない、伸びない場合は、このような営業に向いていないことの方が多いです。
「クロージング」をするということは、ある意味、言い方は悪いですが、お客様をだますに近いくらいの勢いが必要です。相手のことを考えてしまい、相手に強く言えない場合は、そもそも、クロージングそのものが苦手なはずです。
私もそうです。クロージングが苦手というより嫌いです。
会社員時代は、法人営業をしておりましたが、クロージングしたことはありません。それでも、月に3億円売っていました。独立して仕事をしていますが、初めから興味のある人を選んでいるため、クロージングなんてしたことはありません。それでも、売上はきちんと確保できています。まあ、もっと強いクロージングができれば、もっと売れるのでしょうが、私の性格では苦しいです。
無理にでもクロージングをしなければならない営業というのは、お客様の役に立つ商品であるかどうかは疑わしいです。昔のマイラインとか、高額の自己啓発商材とか、光インターネット回線の販売とか、初期のころの携帯電話などです。よい商品であれば、お客様の方から選んでやってきます。一部の人は、強引に契約させられたことから、あとでクレームになっています。
いろいろな人を見てきましたが、クロージングスキルだけで売上を作ることができる人は、100人に1人くらいではないでしょうか。そのような人は、とにかく多くの人を集め、その場で人をふるい落とし、相手をその気にして契約することができます。
みなさん、売上が上がらないからと、その100人に1人を目指しているのです。
これは、おそらく、生まれ持った才能です。
では、どうすればいいのか?
・他の会社とは違うウリがある
・あなたに頼まないといけない理由がある
・世の中で需要がある
・人がとても信頼できる
・ケチではない
などなど
値段を下げることではありません。
自分が選ばれる人になれば、クロージングは弱くても商品は売れます。
安易にクロージングスキルがあれば、売上が上がるなどと考えない方がいいです。
書籍『売れる言いかえ大全』(フォレスト出版)
○お客様との別れ際に
売れない人は「失礼いたします」(しか言わない)
売れる人は「本日はお会いできてうれしかったです! 」
○クロージングの最後のひと言
売れない人は「契約していただけませんか?」
売れる人は「ぜひ一緒にやりましょう! 」
など合計100法則。400ページの鈍器本。