テキストが充実(分厚い)と、講師の満足度が上がる!でも、講師力は上がらないよ。

テキストが充実(分厚い)と、講師の満足度が上がる!でも、講師力は上がらないよ。


なぜか、セミナーや講座のテキストが分厚いと、確実に満足度が高まります。

このような原理を知っている高額セミナーでは、必ず分厚いテキストを渡します。このようにすれば、講師の教え方が下手でも、講座がつまらなくても、テキストで満足してもらえるため、クレームが発生しにくいようです。

実際、私も講師として、この法則は間違いないことは身を持って体験しています。

私もセミナーに参加するときは、分厚いテキストをよく渡されます。
NLP(神経言語プログラム)に、35万円ほど払って参加したとき、何百ページにわたるテキストを渡されました。ほとんどの方は、これだけで満足していると思います。私は、テキストよりも、講師のレベルの方が大切です。申し訳ないですが、かなりつまらなかったです。内容が。カリキュラム通り過ぎて、講師の特徴も事例も、かなり薄いんです。途中で受講するのをやめてしまいました。テキストも捨てました。

この講座が悪かったから捨てたのではなく、セミナーや研修で渡されたテキストは、ほとんど見ることはないので。

日本人は、「学ぶ」ことが、「テキスト」「教科書」となっている傾向が強いと感じます。本当は、真剣に講座を聞いて、自分ごととして、からだに落とすこと、理解することが大切なのです。そうすると、絶対に忘れません。
腑に落ちると、必ず、行動します。そして、結果が出ます。

セミナーに参加しても結果が出ないのは、多くの人が、いつか見るかもしれない「テキスト」の方に興味があるからです。普段から、本も読まない人が、テキストを見ることはないはずなんですけどね-。

私は、これに反して、登壇するセミナーでは、ほとんどテキストはありません。企業研修でも、他の講師に比べて、テキストは薄いです。

主催するセミナーで、「テキスト」が欲しいと言われたことは何度もあります。企業研修では、「しゃべり方」「言葉のテンポ」「分かりやすさ」「内容」などはオール5でも、テキストの満足度だけはなぜか3です。「テキストが、もっと充実していると思って参加した」と、アンケートに小言を書かれたこともあります。

こんなんで、「よくやっているなー」と思われたかもしれません。

みなさんが、講座の満足度を上げたいなら、テキストを充実させてください。
ですが、テキストにこだわる人は、講師力は絶対に上がりません!!

私に研修を依頼する研修会社の人も、テキストが分厚い講師は、かなりの確率で「講座がつまらない」と言っています。

なぜ私がテキストにこだわらないかと言うと、
・テキストがなくても、受講生を満足させる自信がある
・テキストが目的で参加している方は、他力本願の人が多く、結果が出ない
・講座の後、テキストを振り返る人はほとんどいない
・テキスト作りは、時間がかかるから、単価UPにつながる
・1回作ると、テキストを使い回しできるため、講師がサボる
・毎回、同じセミナーばかりしていると、飽きる
・テキストがないと、かなり頭を使う

などなど

テキストにこだわれば、失敗はしないですが、呼ばれる講師になるのは難しいかもしれませんね。

毎回同じセミナーや講座をやれば、講師としてもラクをできるのですが、私にはこれができない。自分で飽きてくることもあるのですが、自分が努力しなくなるのが嫌なのです。受講する人が違えば、事例も毎回同じでいいですから、調べたりしなくなりますから。

講師好きの変人でした。

書籍『売れる言いかえ大全』(フォレスト出版)

重版決定!三省堂書店名古屋本店でランキング1位を取った『売れる言いかえ大全』。売れるセールスパーソンの「言葉づかい」を身につけて売上を爆増させる本です。

○お客様との別れ際に
売れない人は「失礼いたします」(しか言わない)
売れる人は「本日はお会いできてうれしかったです! 」

○クロージングの最後のひと言
売れない人は「契約していただけませんか?」
売れる人は「ぜひ一緒にやりましょう! 」

など合計100法則。400ページの鈍器本。