分かりやすく伝えるには、専門用語や業界用語を使わない!
分かりやすく伝えるには、専門用語や業界用語を使わない!
私が主催し、講師をしているプレゼン講座では、「専門用語」と「業界用語」の撲滅を目指しています。
私の講座に参加される方は、その道の専門家の方ばかりです。そのため、プライドも高いです。
「専門用語」と「業界用語」について指摘すると、「私は、専門用語が分かる人しか相手にしていない!」と反論されます。
ですが、よく考えて見て下さい。
1,「専門用語」と「業界用語」を使って、その業界の人だけを相手にするか・・・
2,「専門用語」と「業界用語」を、かみ砕いて分かりやすくし、その業界の人と、それ以外の人の両方を相手にするか・・
どう考えても、後者のはずです。
専門用語を使わなくても、その業界の専門家には、話しは通じます。
普段は、「先生」と言われることが多く、「上」からの感覚が染みついている税理士などの専門家、医療関係者が多いです。プライドが高いため、専門用語を使った方が、知識があると思ってもらえるという考えがあるようです。
実際に、専門用語を使わないと、バカにされる業界もあるようです。どことは言いませんが。私からすると、お話にならないです。もう、そんな時代は終わりました。
専門家で、自分は専門用語を使っていると分かっている方は、まだいいです。意識だけの問題ですから。逆に、企業で長年働いている人は、自分の会社と取引先の専門用語が当たり前だと勘違いしており、業界用語であることに気がついていない場合は、大問題です。
トヨタ系で働いていると、
納期のことを、「カンバンは?」と聞いてきます。
「納期は?」と聞けばいいと思うのです。
下請け側は、文句言えませんので、従うしかありませんが・・汗
出版業界ですと、
「脱稿はいつになりますか?」と聞かれます。
「いつ、原稿が全部揃いますか?」と聞けば、多くの人が分かると思うのです。
病院に行くと
「所見は、○○です」と言われます。
所見という言葉が分かりにくいので、「○○だと判断しました」「○○だと思います」と言って欲しいです。
たしかに、「思います」「考えます」だと、ハッキリして欲しいと思うし、「だと判断しました」と言われると、そこまでキツく言わなくてもと受け止めるかもしれません。難しい言葉遣いです。
コンサルタントの方は要注意です。
いきなり、「フレームワーク」「SWOT分析」などと、言う人がいますが、たいていの方は分かりません。
「物ごとを分析する『型』があります。その『型』に合わせて、○○を分析していきましょう。その型の1つ目は、『SWOT分析』です・・・」と言わなければいけません。
逆に、研修講師として、その業界に行くときは、業界の言葉に合わせるということもします。
例えば、「ガソリンスタンド」ではなく、「SS(サービスステーション)」という呼び名が標準となっているのに、私が言い間違えることがあります。事前に確認したり、講座の途中で確認したりします。
「代理店」ではなく「協力会社」と言って欲しいなどもあります。
「派遣社員」ではなく「アライアンス」と呼んで欲しいなどもあります。
今どき、「スチュワーデス」などと言ったら怒られます。「CA(キャビンアテンダント)」です。
みなさんが、会社以外の人に向けてプレゼンをする場合は、「専門用語」と「業界用語」を使わないのが、ベストです。
書籍『売れる言いかえ大全』(フォレスト出版)
○お客様との別れ際に
売れない人は「失礼いたします」(しか言わない)
売れる人は「本日はお会いできてうれしかったです! 」
○クロージングの最後のひと言
売れない人は「契約していただけませんか?」
売れる人は「ぜひ一緒にやりましょう! 」
など合計100法則。400ページの鈍器本。