人を説得する前に、行動を邪魔している面倒をなくせ! 面倒の除去 行動経済学(ナッジ)
面倒の除去とは

人を動かすのは、強い動機より「面倒の除去」であることが多いものです。
行動の摩擦を減らすという発想です。
申込書を一枚減らす、入力を代行する、次の一歩を具体的に示す。
やる気を引き上げるより、つまずく石を取り除くほうが速い。
優れた営業は、相手の手間を肩代わりする達人でもあります。
「面倒の除去」とは、行動を起こすときの手間・複雑さ・心理的負担を減らすことです。
行動経済学であるナッジの代表的な手法の一つです。
行動経済学やナッジの文脈では、フリクション(friction=摩擦)を減らす、あるいはハッスル・ファクターを取り除くという考え方に近いです。
たとえば、申込フォームの入力項目が20個あると「あとでいいか」と離脱しやすくなります。これを5項目に減らしたり、ワンクリック申込にしたりすると、同じサービスでも申し込む人が増えやすくなります。
営業やマーケティングなら、「資料請求の手続きを簡単にする」「選択肢を絞る」「支払い方法を簡単にする」「次に何をすればいいか明確にする」などが典型例です。
ポイントは、人はメリットが大きくても、ちょっとした面倒で行動しなくなるということです。
「面倒の除去」は、厳密には単独の有名な行動経済学理論名ではありませんが、ナッジ、フリクションコスト、現状維持、先延ばしなどと深く関係する実践的な考え方です。
一言でいうなら、
「人を説得する前に、行動を邪魔している面倒をなくす」
という発想です。面倒の除去は、ナッジの基本原則「簡単にせよ(Make it easy)」のこと。反対に、わざと面倒にして行動を妨げるものは「スラッジ」と呼ばれます。
組織の不正・判断ミスを防ぐ講演・研修
組織の不正やコンプライアンス違反は、個人のモラルの問題だけで起こるわけではありません。権威への服従、損失回避、サンクコスト効果など、人間の判断のクセと組織の仕組みが重なることで起こります。
行動経済学・認知バイアスの視点から、「なぜ人と組織は判断を誤るのか」「どうすれば誤りにくい仕組みをつくれるのか」を考える講演・研修を行っています。
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